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[遺跡]
 
ここには誰もいない。
人の姿、動物の姿一つ見えない。
静寂の中に聞こえるのは、
かつてこの大地に存在した生命の魂の叫び──。

私の目に映るのは大きな石の建造物だけだが、
風化したその遺跡に触れると、
失われた過去の思い出が蘇ってくるような感じさえする。

そんなふうに思って立っている私の目は、
一瞬だが遺跡の向こうに巨大で真っ赤な惑星の姿を見たように思った……

しかし瞬きした瞬間にその幻影は消え失せ、
私の目の前には静かに佇む遺跡の悲しげな姿が映るだけである。

作成年 2000年8月11日 作成ソフト「Photoshop」 
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遺跡というものには何か不思議な想いが残っているような気がします。
 かつてそこに繰り広げられた人々の生活の営みの幻影が刻み付けられているようで、昔確かにそこに誰かが住んでいたのだと考えると不思議な郷愁を覚えます。
 このイラストのテーマは地球上の滅んだ文明というものですが、火星にあったであろう文明のイメージもちょっと重ねています。
©2000- Kyoka MINAMOTO